丸カンはいくつもつなげてチェーンを作ったり、ペンダントに取り付けて紐を通したり、使用頻度の高い基礎金具です。
お店でよく売られてはいますが、ぴったり欲しいサイズがなくて妥協したり、作品に使ったワイヤーとビミョーに色味が違ったりしてモヤモヤすることがありませんか?
でも丸カンはワイヤーで簡単に作れるんです。この記事では丸カンの作り方と、正しい開閉の仕方について解説します。
ニッパーの使い方
その前に、ニッパーについて軽く解説します。フラット刃のニッパー(フラッシュカッター)を用意してください。(詳しくはこちら👉"工具の基礎知識")
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ニッパーを閉じた状態で刃先を見てみましょう。
表側は平ら、裏側は谷状の凹みがありますね。
ワイヤーを切ってみると、ニッパーの表側だった方は綺麗に平らに切断できていますが、裏側だった方は山形に尖っているのがわかります。
作った作品にこの尖った部分があると、非常に危ないのは言うまでもありません。ワイヤーを切るときは、作品に使う側にニッパーの表(平らな方)を向けて切ることを習慣にしてください。
作ってみよう
それでは丸カンの作り方の解説に入ります。下のリストにあるワイヤーと道具を用意してください。まずは太めのワイヤーで大きめの丸カンを作って練習してみましょう。
用意するもの
- #20(0.9mm)ワイヤー:15cmくらい
- ニッパー
- 直径6mmくらいの編み棒
補足
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プライヤー類についてはこちらの記事を、ワイヤーについてはこちらの記事を参考にしてください。
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編み棒は100円ショップなどの安物でいいです。(直径6mmくらいの棒ならなんでもいいです)
作り方
Step. 1コイルを作る
編み棒にワイヤーをコイル巻きしてから編み棒を引き抜きます。
ワイヤーをあまりきつく巻くと編み棒が抜けなくなるので注意してください。
丸くなっていない端の部分を切り落とします。コイル側の切り口が平らになるように切ってください。
Step. 2一つ目の丸カン
緑でハイライトした部分を切り離し、一つ目の丸カンを作ります。
ニッパーの向きをさっきとは逆にして、切り離す側が平らになるように切ってください。
丸カンができました。コイル側の切り口は尖っていますが、丸カン側は平らです。
Step. 3端を整える
次の丸カンを作る前に、尖っている部分を切り落としておきましょう。ニッパーを丸カンを切り離した時とは逆向きにして、コイル側の切り口が平らになるように切ります。
写真にはワイヤーとニッパーしか映っていませんが、切るときは切れ端が飛ばないよう指を添えてください。小さなワイヤーの切れ端が目に入ったり、床に落ちて素足で踏んだりすると危険です。
Step. 4残りのコイルを切って練習
次の丸カンを作りましょう。
丸カン側の切り口が平らになるように切り離します。
ニッパーを逆向きにしてコイルの尖った部分を切り取ります。
丸カンを開閉するときの注意点
丸カンを閉じるときは、丸カンの両側をプライヤーでつかんで切り口をこすり合わせるようにすると、隙間なくきれいに閉じることができます。
丸カンを開くときは、左右ではなく前後に開きましょう。
左右に開くと歪んでしまってきれいに閉じることができなくなります。
ほかのサイズの丸カンを作るとき
2~3個だけ欲しいならラウンドノーズプライヤーを使うのが一番楽ですが、同じ大きさの丸カンがたくさん必要なら、今回のように棒に巻き付ける方法がオススメです。
小さい丸カンを作る場合は、#24や#26などの細いワイヤーを使って、芯としては編み棒の他にも千枚通しや刺繍針、また太いワイヤー(#10とか#12)などが使えます。写真は4㎜弱の千枚通しに#22ワイヤーを巻いたところです。