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基本のワイヤーウィーブ・芯2本で3-3編みと、ウィービングワイヤーの継ぎ足し方

基本のワイヤーウィーブ・芯2本で3-3編み

芯となる太いワイヤー数本に、細いワイヤーを巻き付けて模様を作ることをワイヤーウィービング(wire weaving)といいます。
私は単純に複数のワイヤーを束ねる手段として使うことが多いですが、模様を効果的に作品に取り入れることができればデザインの幅が広がるので、できるだけたくさんの編み方を覚えることをお勧めします。

今回は一番簡単で使用頻度も高い、2本の芯を使った3-3編みのやり方と、ワイヤーウィーブをきれいに仕上げるためのコツについて解説します。それだけだと記事があっという間に終わってしまうので、ワイヤーが足りなくなった場合の継ぎ足し方についても書いておきました。

用意するもの

Eng
  • #20(0.9mm)ワイヤー #20(0.9mm) Round wire
  • #28(0.35mm)ワイヤー #28(0.35mm) Round wire
  • チェーンノーズプライヤー(ラジオペンチ) Chain-nose pliers
  • ニッパー Wire cutters

🔸背面から撮った写真には"BACK"と書いてあります。

編み方

Step. 1

10cmの#20ワイヤー2本と、90cmくらいの#28ワイヤーを1本用意してください。

10cmの#20ワイヤー2本と、90cmくらいの#28ワイヤー1本

#20ワイヤー1本と、#28ワイヤーを左手に持ちます。左端から3cmくらいの持ちやすいところでいいです。#20ワイヤー1本と、#28ワイヤーを右手に持ちます。右端から3cmくらいの持ちやすいところでいいです。

そして#20に#28を3~5回ほど巻き付けます。#20の上から裏側へ、#20の下から表側へ、の方向で巻いてください。
これは巻いたワイヤーが解けないようにするためのストッパーで、パターンの一部ではありません。

#20ワイヤー1本と、#28ワイヤーを持つ
#20に#28を3~5回ほど巻き付ける

Step1の#20ワイヤーの上にもう一本の#20ワイヤーを持ちます。

Step1の#20ワイヤーの上にもう一本の#20ワイヤーを持つ

Step. 2

2本の#20に#28を3回巻きます(青でハイライト)。最初の3回と同じように、下の#20の下から表側へ、上の#20の上から裏側へ、の方向で巻いてください。

2本の#20に#28を巻く
2本の#20に#28を巻く

下の#20に3回巻きます。巻く方向は下から表側へ、2本の#20の間から裏側へ、です。
2本の#20の間に#28を通すときは、#20の右端から#28を滑り込ませるとやりやすいです。2本の#20の間に#28を通すときは、#20の左端から#28を滑り込ませるとやりやすいです。

2本の#20の間に#28を通すときは、#20の右端から#28を滑り込ませる
下の#20に#28を巻く

これで1パターン目が完成しました。

1パターン目が完成

Step. 3

Step2を繰り返し、練習してください。途中で巻く向きが逆にならないように気をつけましょう。

2本の#20に3回巻く
下の#20に3回巻く

~きれいに仕上げるために~

きつく巻きすぎると、できあがった物が非常に硬くて扱いづらく、逆に緩すぎると雑な印象になっていまいます。
ワイヤーウィーブに慣れない内は、#28を曲げた時だけ軽く引っ張って#28に折り目をつけ、それ以外は力を入れずに巻くように心がけてください。慣れると無意識にできるようになります。

#28を上に引っ張って折り目をつける
#28を下に引っ張って折り目をつける

2本の間に#28を通したら、#28を短く持って左に押して巻目を詰めてください。2本の間に#28を通したら、#28を短く持って右に押して巻目を詰めてください。隙間があると雑な印象になります。

#28を左に押して詰める

Step. 4

ワイヤーの継ぎ足し方

ワイヤーウィーブをしていると、途中でウィービングワイヤー(今回の場合は#28ワイヤー)が足りなくなってしまうことがあります。そういうときは1本の芯ワイヤーにウィービングワイヤーを巻いたときが継ぎ足しのチャンスです。

今回は#28は十分足りていると思いますが、ちょっと継ぎ足しの練習のために切り取ってみましょう。

下のワイヤーに2回巻いたら、2本の#20の間から#28が出ているところで#28を切り取ります。こうすると、#28の切り口部分が2本のワイヤーに挟まった状態になってワイヤーウィーブが解けにくくなります。

切った後、#28の端が#20から浮いていると引っかかって危ないので、チェーンノーズでしっかり押さえておきます。

Step. 5

継ぎ足す#28の左端3cmくらいを、2本の#20の間に表側から差し込み、左手で#20と一緒に持ちます。継ぎ足す#28の右端3cmくらいを、2本の#20の間に表側から差し込み、右手で#20と一緒に持ちます。

継ぎ足す#28の左端3cmくらいを、2本の#20の間に表側から差し込む
左手で継ぎ足す#28と#20と一緒に持つ

#28を下の#20の下から裏へ曲げます。

#28を下の#20の下から裏へ曲げる

Step. 6

2本の#20に3回巻きます。今までとは巻く向きが逆で、上の#20の上から表側へ、下の#20の下から裏側へ、の方向になります。

2本の#20に3回巻く

Step. 7

#20の上から表側へ、#20の下から裏側へ、の向きで編み進めて練習してください。

下の#20に3回巻く
下の#20に3回巻く

Step. 8

#20の右端から3cm位の所まで編んだら、ストッパーとして下の#20に3~5回巻いてから#28を切り取ります。#20の左端から3cm位の所まで編んだら、ストッパーとして下の#20に3~5回巻いてから#28を切り取ります。継ぎ足しの時と同じように、切り取ったらチェーンノーズで押さえておいてください。
継ぎ足したところから出ている#28と、編み始め部分の#28も同様に処理します。

切り取る前に、下の#20に3~5回巻く
#28の端を寝かせる

FIN

今回は下の#20に3回、両方の#20に3回巻く3-3編みでしたが、巻く回数は自由に変えることができます。2-2編みでも、5-3編みでも、10-1編みでも、デザインや用途によって巻く回数を決めてください。

完成