「ワイヤーアクセサリーを始めたいけれど、種類が多すぎて何を選べばいいの?」
「アーティスティックワイヤーと14kgf、何が違うの?」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
ワイヤー選びは、作品の仕上がりや耐久性を左右するとっても大切な、且つ基本的なステップです。でも、金属の種類から、ラウンドやスクエアといった形状、さらには「ゲージ(太さ)」や「硬さ」まで、覚えることがたくさんあって迷ってしまいますよね。
そこでこの記事では、初心者の方が迷わず材料を揃えられるよう、ワイヤーアクセサリーに使われるワイヤーの知識を1ページにすべてまとめました。
この記事を読み終える頃には、あなたが作りたい作品にぴったりのワイヤーが自信を持って選べるようになっているはずです。
この記事ではフリー写真素材として楽天アフィリエイトを利用しています。
写真をタップすると、ほかの記事のように拡大されるのではなく楽天に飛ばされるのでご注意ください。
銅のらくまくワイヤーと、ブラスのプラクティス素材のみ、楽天ではなくアイラブスマートへのリンクになっています。
この記事は「ワイヤーアートをはじめよう!ワイヤーの基礎知識 / 金属の種類編」と、「ワイヤーアートをはじめよう!ワイヤーの基礎知識 / 形、硬さ、ゲージ編」を統合し、加筆したものです。さらに、一部内容に間違いがあったため、修正しました。
ワイヤーの金属の種類
まずはここから、「銅(コパー、カッパ)」
初心者から中級者におすすめなのは断然、銅です。手に入りやすいし、柔らかくて加工しやすいし、お財布にも優しいので実験的な作品に気兼ねなく挑戦することができます。
また、銅はニッケルを含む他の金属よりは金属アレルギーを起こしにくい素材でもあります。
ジュエリー用コーティングワイヤー
ワイヤーアート用のワイヤーとして最もポピュラーなのは、銅線にカラーコーティングが施されたものです。
色数が豊富で、作品のイメージに合わせて選べるのが魅力です。代表的なブランドをいくつかご紹介します。
ビーダロン・アーティスティックワイヤー(Beadalon Artistic Wire)
ワイヤーアート用のワイヤーを検索してまず見つかるのはこれではないでしょうか。ハンドメイドアクセサリー資材を専門に扱っているビーダロンという会社の製品です。
ワイヤーアクセサリー制作によく使われるのはスタンダードシリーズとシルバーメッキシリーズです。 銅の芯材にエナメルのカラーコーティングと耐変色コーティングが施されていて、色数は50色近くあります。
スタンダードカラーズは光沢の少ないしっかりした色合いのものが多く、シルバーメッキシリーズは銀メッキの上に色を付けてあるので銀の輝きがあります。
日本でアーティスティックワイヤーを全色全ゲージ取り扱っているお店はなかなか見当たりませんが、NOISEというお店はBeadalon製品のアジア地区輸入総代理店が運営しているお店なので、割といつも揃ってます。
ビーズスミス・ワイヤーエレメント(Beadsmith Wire Elements)
アーティスティックワイヤーと同じく、銅芯+変色防止コーティングワイヤーです。アーティスティックワイヤーと共に、初心者〜中級者に非常に人気の2大ブランドとなっています。
カラーコーティングワイヤーはロットによる多少の色違いが出てしまうものですが、その点ではアーティスティックワイヤーに軍配が上がるようです。(私は使ったことがないのでレビューを参考にしています)
とは言え、アーティスティックワイヤーより大容量で種類が多く、しかも価格が控えめなので、アーティスティックワイヤーの代用品としても人気があります。
中国製ブランド
Benecreat(ベネクリエイト)やBeadthoven(ビードトーベン)など、中国製ブランドもよく見かけますね。その他、メーカー名が書いてないリーズナブルな製品も、中国製だと思ってほぼ間違いないです。
アーティスティックワイヤーやビーズスミス・ワイヤーエレメントの廉価版的な位置づけで、コスパではどんなメーカーもかないません。
品質はそれなりですが、「練習用」「大量に使うとき」「とりあえず試したいとき」にはピッタリです。
下の写真は楽天のリンクですが、アマゾンの方が概ね価格は低めになってます。
らくまくワイヤー・カラーカッパー
アイラブスマートというオンラインショップの自社ブランドです。
アーティスティックワイヤーのシルバーメッキシリーズと同じく、銅の上にシルバーメッキ、さらにカラーコーティングと変色防止コーティングがされています。
色展開は全10色です。👉PDFカタログ
一応、アマゾンとヤフーでも販売されてはいますが、送料を含めて考えるとアイラブスマート本店サイトで購入した方が少し割安です。下の写真はアイラブスマートへのリンクになっています。
裸銅線
電気工作や園芸などでおなじみの銅線。 私が使うのはもっぱらこれです。
あまり人気がありませんが、ピンクゴールドにちょっと似ていてきれいだと思いませんか?
変色することを欠点だと言う人もいますが、エイジングを楽しめるというのは銅の大きな魅力の一つだと思います。また、はんだ付けやハンマーを使った加工、薬品を使ったパティナ仕上げなど、コーティングのあるワイヤーでは決してできないことが可能です。
パティナには、下の写真のような硫化液(黒化液)を使うのが一般的です。
本格派の選択肢、「金」と「銀」
金や銀のワイヤーがあるなんて、ご存じでしたか?
私はワイヤーアクセサリーを作るようになってから初めて知りました。
銅ワイヤーで熟練したら、こういう高価なワイヤーに移行する作家さんが多いです。
金(ゴールド)
純金は柔らかすぎるため、銀・銅・亜鉛など別の金属を混ぜて硬さや色味を調整しています。
この混ぜられた金属を「割り金」といい、金の純度は24分率の数字に、純度を表す単位、"Karat"(カラット)
の K をつけて表されます。たとえば純金は 24/24 なので K24 です。
(ちなみに、宝石の
Carat は重さを表す単位です)
割り金でどんな色にも変化する金の色味
金は割り金の種類や割合によって色味が変わる面白い金属です。色味の調整がされた金のことをカラーゴールドと言います。
- イエローゴールド(YG): 金+銀・銅
- ピンクゴールド(PG): 金+銀・銅(銅多め)
- レッドゴールド(RG): 金+銅
- パープルゴールド: 金+アルミニウム
- グリーンゴールド(GG): 金+銀
- シャンパンゴールド: 金+銅・亜鉛
- ホワイトゴールド(WG): 金+パラジウム
- グレーゴールド: 金+鉄
- ブラックゴールド(BG): 金+銀・プラチナ
調べて出てきたカラーをすべて列挙してみましたが、残念ながらワイヤーとして市販されているのはイエロー、ピンク、ホワイトのみです。(少なくとも私はそれしか見たことがありません)
ホワイトゴールドに関してはちょっとだけ注意が必要です。まれにニッケルが含まれていることがあるので、敏感な人はアレルギーを起こす可能性があります。
金の割合でも変わる金の色味
さらに、同じカラーゴールドでも金の割合(K数)によって色味が変化します(あと価格も…)
例えば、イエローゴールドの場合は以下のような感じです。
- K18(75%): 私たちが“金色”と聞いて思い浮かべる、やや赤みを帯びた深い金色
- K14(58.5%): K18より少し黄味が淡く、落ち着いた色合い
- K10(42%): 割り金の方が多いので、金色というよりは黄味がかった柔らかいクリーム色
アクセサリーなどに加工されている金製品には、例えば純度75%なら "K18" または "18K" の刻印がありますが、"K18"は日本製、"18K" は外国製です。
貴金属買取店のブログによると、18K(外国製)は純度が低いことがあり、買取を拒否されることがあるそうです😱
ワイヤーの純度はどうなんでしょうね…
銀(シルバ-)
純銀は、アルミや金と同じ程度の硬度しかない、とても柔らかい金属です。そのため、ジュエリーには金と同様に銅やパラジウムなどを混ぜて硬さを調整した合金が使われています。
純度は金とは違って千分率(‰:パーミル)で表されます。
- 999‰以上: ファインシルバー(純銀)
- 925‰: スターリングシルバー
- 900‰: コインシルバー
ファインシルバーは爪で傷が付くくらいに柔らかいので、ジュエリーには美しさと耐久性を兼ね備えたスターリングシルバーがよく使われます。
作品を銀で作ったら、いぶし銀に加工して渋カッコよく仕上げましょう! 加工には銅のところで紹介した黒化液が使えます。
フィルド、プレーテッド
銅に飽きたので貴金属を使ってみたいと思っても、高額な金・銀はちょっと敷居が高すぎますよね。
見た目は金・銀と同じで、もっとリーズナブルなワイヤーがあります。それが、フィルドワイヤーとプレーテッドワイヤーです。
フィルドワイヤーは、芯となる金属の表面に金・銀を圧着したものです。総重量の5%以上が金・銀であるものがフィルドと呼ばれます。
ゴールドフィルドはGF、シルバーフィルドはSFと表記されていることが多いです。
プレーテッド(メッキ・鍍金)ワイヤーとは、金属の表面を金や銀などの箔でコーティングしたものです。フィルドより安価ですが、工具を使うと簡単に剥がれてしまうので、大抵は金・銀箔の上にポリウレタンなどでコーティングしてあります。
ゴールドプレーテッドはGP、シルバープレーテッドはSPと表記されることがあります。
銅の所で紹介したコーティングワイヤーも、大抵はプレーテッドワイヤ-です。
これらは銅を芯材としたシルバープレーテッドワイヤーに、カラーコーティングと変色防止コーティングがしてあります。
深みのある黄金色、「ブラス(黄銅・真鍮)」
ブラスは、銅に亜鉛などを加えた金色の銅合金です。製造コストが低いため、古くから金の代用品として広く使われてきました。
含まれる金属の割合によってさまざまな呼び名と特徴があり、それぞれに適した用途があります。アクセサリーに使われるのは、次の3種類です。
- レッドブラス(銅90%):銅の赤みが強く、ピンクゴールドのような温かみのある色合い
- ゴールドブラス(銅85%):K18ゴールドに最も近いと言われる、上品で深い金色
- イエローブラス(銅70%):黄色みの強い元気な金色
英語圏においては、ゴールドブラスのことを「Merlin’s Gold(魔法使いの金)」や「NuGold」と呼んで高級感を演出することもあります。日本ではアクセサリー以外にも仏具としてよく見かけますね。
一般的なブラス(5円玉など)は銅が65%程度です。亜鉛が多いと黄緑がかった冷たい色合いになり、ワイヤー自体も硬く、折れやすい傾向があります。
ネットで購入するなど、実物の色を見ずに購入する場合、銅の所で紹介したコーティングワイヤーのメーカーがブラスワイヤーも販売しているので、そのようなメーカー製を選べば失敗がありません。
アーティスティックワイヤーのブラスワイヤーはK14、アイラブスマートのプラクティスワイヤーはK18のイエローゴールドに近い色合いに調整してあります。
(
以前、アーティスティックワイヤーにイエローブラスがあったはずなんですが、2025年のカタログに無いのでどうやら廃番かな?)
ブラスは銅と同じようにエイジングを楽しめる素材です。銅合金なので、銅と同じ薬品が使えます。
強さと安心の「ステンレス」
ステンレスは"stainless
steel"の略で、そのまま日本語にするなら「さびない鉄」です。
銀色で美しいのに銀より安価で、耐蝕性に優れ、加工しやすい上にアレルギーを起こしにくいステンレスは、アクセサリー素材としてもおなじみですね。
鉄にクロムなど別の金属を含ませたステンレス合金は、含まれている金属によっていくつかの種類があります。アレルギーを起こしやすい金属の含有が少ないのは、SUS304とSUS316Lです。
SUS304はキッチン用品にもよく使われている身近なステンレスで、らくまくワイヤーやアーティスティックワイヤーのステンレス線もSUS304です。
SUS316Lはさらにアレルギーを起こしにくく、医療にも使われるためサージカル(手術用)ステンレスとも呼ばれます。値段はSUS304より少し高めです。
ステンレスはほぼ鉄なので、銅や貴金属のワイヤーに比べて硬く、曲げたり巻いたりするのに力が要ります。商品説明に「柔らかい」と書いてあっても、それは「ステンレスにしては柔らかい」という意味です。銅ワイヤーほど柔軟ではないので、初心者向けではありません。
色で遊ぶ、「カラーワイヤー」
オブジェやウォールアートを作って楽しんだり、カゴや写真立てなど身の回りのちょっとした雑貨を作ったりするのに使われるワイヤーです。(もちろん、アクセサリーを作る人もいます)
素材は主にアルミか鉄です。
アルミニウム
軽くて柔らかく、変色しにくいワイヤー。値段が安いので気軽に挑戦できますが、工具による傷が付きやすく、鋭角に曲げるとそこでパックリ割れてしまうことがあり、慣れが必要な素材でもあります。脆いので1.0mm未満の細いゲージはあまり売っていません。
とはいえ、銀色の生地に着色されたワイヤーはとても美しく、創作意欲がかき立てられるワイヤーです。
ところで、銅の所で紹介したビーダロンはアルミワイヤーも販売しています。でも日本で販売されているアーティスティックワイヤーのアルミ線は日本製で、Beadalon の製品ではありません。本家のアルミワイヤーは色数が少なく、太さも1種類のみですが、日本製は 13色・7種類の太さ があります。
この日本製アーティスティックワイヤーが他のワイヤーと大きく違うのは、アルマイト処理による着色をしている点です。アルマイト処理とは、電気の力で酸化させることでワイヤー表面に超微細な孔(あな)を無数に作り、そこへ染料を浸透させるという着色法です。
一般的なアルミワイヤーは表面にカラーコーティングをしているだけなので、工具で軽く挟んだだけで色が剥がれてしまうことがあります。
しかしアーティスティックワイヤーは、素材そのものに染料が染みこんでいるのでそんな心配はありません。ハンマーを使った本格的なワイヤーアートにも挑戦することができます。
アルミのアーティスティックワイヤーも、銅と同じくNOISEならいつも全色揃っています。
塩ビ線(鉄)
ポリ塩化ビニール(PVC)で被膜されたスチール線。皮膜のおかげで肌当たりが柔らかく雨にも強いので、屋外で園芸や何かの一時的な補修によく使われていますね。
塩ビ皮膜は意外と破れやすいので工具を使うときは気をつけなければなりません。
ホームセンターで見かけるのは白・黒・グレー・と赤・青・緑などの原色系しかありませんが、日本化線の自遊自在と頑固自在はワイヤークラフトに全振りしたワイヤーで、色数がたくさんあります。
自遊自在はレタス、キャンディ、トマトなど、ポップな色合いのシリーズです。キャップやジョイントなどの副資材があり、キャップを使えばワイヤーの端の処理に困ることはないし、ジョイントを使えばプライヤーを使わなくても簡単にワイヤー同士をつなぐことができます。子供でも安全に楽しむことができるワイヤーです。
頑固自在は落ち着いた色合いのシリーズで、自遊自在よりすこし張りのあるワイヤーです。大きい物や自立させたい物を作る場合はこちらを使った方が良さそうです。自遊自在は柔らかすぎて形を保つことができません。
日本化線のホームページに無料のレシピがあります。
他にもあるけれど…
と言うわけでワイヤーアートに使われる様々なワイヤーについてご紹介しました。
他にも、モールタイやビニールタイ(パンやお菓子の袋を閉じるアレ)などをクラフトに使っている人もいますが、ワイヤーアートの範疇からは少しずれるかなと思うので、この辺にしておきます。
ワイヤーの形・硬さ・ゲージ
丸だけじゃない、ワイヤーの断面の形
ワイヤーには断面の形によっていくつか種類があります。
これらを組み合わせて使いこなせたらプロ!って感じがしますね。
ラウンドワイヤー(丸線)
断面が丸い、普通のワイヤーです。このブログでは基本的にこのワイヤーしか使いません。
というか、私はこれしか使ったことがありません。これ以降ほかのワイヤーのことをよく知っているかのように書いていますが、すべて想像なのでご了承ください。
ハーフラウンドワイヤー(半丸線)
断面が半円形のワイヤー。
平たい方を裏側にして太いワイヤーに巻き付けると、ラウンドワイヤーを巻き付けたときより座りが良くて撚れにくく、隙間ができにくいです。
カボションを留めるときも、平たい面をカボション側にすればラウンドワイヤーよりも滑りにくく、しっかり留められると思います。
スクエアワイヤー(四角線)
讃岐うどんのような断面が四角いワイヤー。
ラウンドワイヤーと同じような使い方ができますが、ラウンドワイヤーとは光の反射の仕方が違うので使い分けると面白いでしょう。このワイヤーをねじって装飾に使うと、キラキラしてとても綺麗です。
フラットワイヤー(平線)
きしめんのような平たい板状のワイヤー。
私はこのワイヤーを作品に使っている作家さんをあまり見たことがありません。
これで枠を作ってレジンの型にしたり、下の写真のように、このワイヤー自身の美しさを生かしたシンプルなアクセサリーを作るのに適していそうです。
ベゼルワイヤー、フレーミングワイヤー、ギャラリーワイヤー
カボションを固定するための爪がついたワイヤー。
初めから綺麗な透かしや装飾が施してあって、これでカボションのフレームを作るだけで簡単にペンダントを作ることができます。
同じ金属でも違う、ワイヤーの硬さ
3種類の硬さの名前
クラフト用として販売されているワイヤーには、加工のしやすさや仕上がりの形状保持力を示すために、以下の3つの硬さの区分があります。
-
デッドソフト(Dead Soft)
死んでる…じゃなくて、"dead"には「完全に」とか「徹底的に」という意味もあります。金属を溶ける寸前まで加熱する「焼きなまし」という処理を行って、”完全に”柔らかくしたワイヤーです。
曲げ加工や成形がしやすく、細かい細工が可能です。ただし強度が低いので、構造的に負荷がかかる用途には向きません。ワイヤーラップやワイヤーウィーブにはこれを使います。 -
ハーフハード(Half Hard)
焼きなましたワイヤーを急速に冷やす焼き入れという処理を行って、硬くしたもの。名前の通り、デッドソフトとフルハードの中間の硬さです。バングルのフレーム、クラスプ(留め具)、ピアスフックなど、変形させたくない部分にピッタリです。 -
フルハード(Full Hard)
長い時間焼入れがされたもの。強度が高く耐久性に優れ、力を加えても形が戻ろうとする性質(ばね性)があります。大きな作品のフレームや支持部材などに適した硬さで、ハンドメイドジュエリーにこれを使うことはあまりありません。
日本製のワイヤーの場合
日本でもJISによってワイヤーの硬さが「軟質」「半硬質」「硬質」の3つに分けられていて、軟質がデッドソフトに、半硬質がハーフハードに、硬質がフルハードに相当します。
…が、これらの分類は主に電気関係や産業用途で使われるため、クラフト資材店で目にすることはほぼありません。郊外の小規模なホームセンターで販売されているのも、銅線の場合は軟銅線か、硬さに関する表記がないものばかりです。
そのため、私のように日本製の銅線を使う場合は「軟銅線」一択となってしまいますが、金属には曲げたり叩いたりするなどの加工を行うと徐々に硬くなる性質(加工硬化)があるので、硬さの調節は可能です。(ナイロンジョープライヤーを使うと簡単)
それに軟銅線もメーカーによって硬さがけっこう違うので、複数のメーカー製品を買って使い分けるという手もあります。
ワイヤーの太さ(ゲージ)
数字が大きいほど「細い」、ワイヤーの番手
ワイヤーの太さにも規格があって、線番という番号で呼ばれることが多いです。たとえば20番の場合は「#20」のように表記します。
ちょっと感覚に反しますが、番手は数字が小さいほど太く、大きいほど細くなります。
例:#14
は #20 より太い
これはワイヤーの製法に由来があります。
ワイヤーは太い金属の棒を穴に通して何度も引き伸ばして細くしていくのですが、昔は「何回引き伸ばしたか」という回数をそのまま線番としていました。それが慣習として残り、引き延ばした回数の多い細いワイヤーほど、大きい線番が振られているのです。
もちろん、現在は規格ごとに厳格に直径が定められています。
日本に混在する3つの主要規格
日本に流通しているクラフト用ワイヤーは主に日本製、中国製、アメリカ製ですが、これらは三者三様の規格を採用しているため、同じゲージ番号でも太さが違います。
-
アメリカ製
AWG(American Wire Gauge)というインチ基準の規格を採用。 -
日本製
JISに準拠していて、直径はミリメートル(mm)表記。JISではゲージ番号は規定されていないが、クラフト用ワイヤーには慣習的にゲージ番号が併記されている。
※クラフト用は厳密に基準に沿っているわけではありません。 -
その他の国(EU・アジアなど)
多くは国際基準(ISO)に準拠していて、mm表記が一般的。製品によっては、参考として一番近いAWG番号が併記されていることもある。
ワイヤーゲージ比較表
一覧表を作ってみました。同じゲージ番号でも太さが違うのが分かるかと思います。
JISと国際基準はゲージ番号がないので、日本代表として私が使っているダイドーハントのゲージ表を、"その他の国"代表としては、日本でよく見かけるBenecreatのゲージを書き写しました。
0.15mmから3.2mmまであります。表内をスクロールしてください。
🚨表内のmmとinchの間隔は一定ではありません🚨
| mm | daido | bene | AWG | inch |
|---|---|---|---|---|
| 0.15 | #34 | #34 | .006 | |
| 0.18 | #33 | .007 | ||
| 0.19 | #36 | .008 | ||
| 0.20 | #32 | #32 | .008 | |
| 0.23 | #34 | #31 | .009 | |
| 0.25 | #30 | #30 | .010 | |
| 0.27 | #32 | #29 | .011 | |
| 0.30 | #30 | #28 | .012 | |
| 0.33 | #28 | .013 | ||
| 0.35 | #28 | #27 | .014 | |
| 0.40 | #26 | .015 | ||
| 0.41 | #26 | .016 | ||
| 0.45 | #26 | #25 | .018 | |
| 0.50 | #24 | .020 | ||
| 0.51 | #24 | .020 | ||
| 0.55 | #24 | .022 | ||
| 0.60 | #22 | #23 | .024 | |
| 0.64 | #22 | .025 | ||
| 0.70 | #22 | #21 | #21 | .028 |
| 0.80 | #20 | .031 | ||
| 0.81 | #20 | .032 | ||
| 0.90 | #20 | #19 | .035 | |
| 1.00 | #18 | #18 | .040 | |
| 1.15 | #17 | .045 | ||
| 1.20 | #18 | #17 | .047 | |
| 1.29 | #16 | .051 | ||
| 1.30 | #16 | .050 | ||
| 1.45 | #15 | .057 | ||
| 1.50 | #15 | .059 | ||
| 1.60 | #16 | #14 | #14 | .064 |
| 1.83 | #13 | .072 | ||
| 2.00 | #14 | #12 | .079 | |
| 2.10 | #12 | .080 | ||
| 2.30 | #11 | #11 | .091 | |
| 2.50 | #10 | .098 | ||
| 2.60 | #12 | #10 | .100 | |
| 2.91 | #09 | .114 | ||
| 3.00 | #09 | .118 | ||
| 3.20 | #10 | .126 |
この一覧表は個別ページにもあるので、どのページからでもアクセスできます。必要な時に参考にしてください。ヘッダーメニュー(右上の≡をタップ)、またはサイドバーにリンクがあります。
私が使っているワイヤー
以前は下の写真の「田舎道具」と書かれている方のワイヤーが気に入っててよく購入していたんですが、このメーカーは#24以下の細いワイヤーの製造を止めてしまったのか、どこにも見かけなくなってしまいました。
それで最近はダイドーハントのワイヤーを使っています。


































